映画「何者」公開期間と興行収入。主題歌「NANIMONO」公式YoutubeMV感想

朝井リョウさんの同名小説作品を映画化した今作は、就活をめぐる若者たちの心の動きと葛藤を描いた「超観察エンタメ」!
いま話題の俳優さんたちが、すぐ隣にいそうな若者たちの本性(!?)を演じています。
どんな映画?
原作は映画「桐島、部活やめるってよ」原作者でもある朝井リョウさん作の小説「何者」。
第148回直木賞受賞作です。
人間関係の変化、視点の変化を描きはっとさせられる作家さんですが、今作では就活を背景に5人の若者の心理を描いています。
「心理描写がリアルすぎる」という評価もあり、読んだ方のレビューには「就活中に読んで凹んだ」という声もありました。
監督の三浦大輔さんは、劇作家であり劇団「ポツドール」の主宰者でもあります。
2006年、”演劇界の芥川賞”とも言われる岸田國士戯曲賞を受賞した「愛の渦」は、性欲を満たすためだけに集まった見知らぬ10人の男女が漏らす本音を描いた会話劇でした。
映画「何者」でも、5人の若者たちの悩みや嫉妬があらわになっていく様子を描いており、演出に期待がもてますね。
続編
小説「何者」から3年を経て書かれた「何様」という作品が2016年8月に出版されています。
あらすじ解説文にややネタバレが含まれますので、リンク先を閲覧する際にはご注意ください。
表題作と「何者」登場人物それぞれを追った5篇を含む6篇の短編集です。
その後の話というよりは、アナザーストーリーのようで、各登場人物それぞれが関係した人物や、「何者」で描かれなかった場面などが描かれています。
「何者」と合わせて読んでも、「何様」一冊だけでも、いろんな意味で心に刺さる作品となっています。
あらすじ
就活の情報交換をするという名目で集まった22歳の若者5人は、ボランティア経験、サークル活動、SNSや人脈を駆使して就活を進めていく。
ともに活動するうち、5人は次第に自分の思いや悩みをこぼすようになっていくが、同時に就活のやり方、スタンスの違いから少しずつその人間関係が変化していく。
やがて「内定者」が現れ、抑圧していたそれぞれの妬みや本音があらわになり…。
上映期間と興行収入
映画「何者」は2016年10月15日(土)より全国の劇場にて公開され、12月上旬に終了しました。
公開期間は約1ヶ月半、興行収入は10億7千万円でした。
※上映期間は劇場により異なります。
主な登場人物
二宮拓人(佐藤健)
冷静分析系男子。
演劇サークルで脚本を書いていた経験があり、人を分析するのが得意。
瑞月に想いを寄せている。
田名部瑞月(有村架純)
地道素直系女子。
光太郎の元恋人。実直な性格。
神谷光太郎(菅田将暉)
天真爛漫系男子。
拓人のルームメイト。
何も考えていないように見えて着実に内定に近づく。
小早川理香(二階堂ふみ)
意識高い系女子。
拓人・光太郎の上の階の部屋に住んでいる。
宮本隆良(岡田将生)
空想クリエイター系男子。
社会のルールに反発しつつ焦りを隠せない。
理香と同棲している。
サワ先輩(山田孝之)
達観先輩系男子。
演劇サークルのOBで拓人たちを冷静に観察している。
主題歌は中田ヤスタカ×米津玄師
映画主題歌の「NANIMONO」は透明感のあるシンセサウンドと繰り返す中毒性のあるメロディーが印象的な曲です。
公式YoutubeにフルMVが公開されていました。
「NANIMONO」フルMV
歌詞の一部を聞き取ってみました。(間違ってたらごめんなさい!)
踊り場の窓から
人並みを眺めてた
ぼくらはどこいこうか
階段の途中で確かな言葉ことばをたずさえて
呼吸をそろえて「はじめまして」
そんで愛されたのなら大歓迎
繰り返し向かえ遠く向こうへ
リクルートスーツに身を包み、決まりきった挨拶を交わし、にっこり微笑みながら自分を探しあぐねている…。
映画の登場人物はもちろん、多くの人の心に響く曲だと思いました。
ついつい口ずさんでしまうメロディーですね。
とても素敵な曲なのですが「NANIMONO」が「AJINOMOTO」に見えてしまう…(汗)
アーティスト情報
中田ヤスタカさんってどんな人?
自分自身もアーティスト活動をされるほか、多くのアーティストへ楽曲提供を行う音楽プロデューサー。
楽曲を手がけている主なアーティストとしてはPerfume、きゃりーぱみゅぱみゅなど。
この電子音とリフレインに聞き覚えがあると思ったら、ああ!って思った方も多いのでは。
米津玄師(よねづ・けんし)さんってどんな人?
音楽だけでなくイラストや動画も自身の手で創作するクリエイター。
ニコニコ動画では「ハチ」名義でVOCALOIDを使った楽曲を公開し、総再生回数2000万回以上ともなりました。
2015年より合成音声でない自身の声で歌唱するアルバムを発表。
現在は単独でのライブ活動も行っています。
「何者」サントラ発売
ご紹介した楽曲「NANIMONO」を含む映画サントラCDは10月5日に発売されました。
2DISCのうちDISC1には5つのバージョンの「NANIMONO」が収録されています。
DISC2には中田ヤスタカさんが手がけた劇伴13曲が収録されています。
通常盤の価格は 2,160円です。
同じデザインの「NANIMONO EP」は、サントラのDISC1のみとなります。
DISC1のみで価格は 900円です。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!