漫勉シーズン2に萩尾望都登場!ファン垂涎のペン先とは?動画・再放送情報も。

「20世紀少年」の作者・浦沢直樹さんが漫画家さんのアトリエを訪ねるNHKの漫勉、第2シーズンが始まりました。
3月3日は「ポーの一族」「11人いる」の作者で少女漫画の神様とも言われている萩尾望都さんのお仕事を拝見!
番組内容
萩尾望都さんの制作風景を定点カメラで録画し、その映像を見ながら浦沢さんと萩尾さんが対談する、という形式の番組です。
時に画面を分割して、制作風景と対談風景を両方映し、ポイントを字幕で表示しながら対話が進みます。
以前は漫画を描いている=親に背いているという罪悪感があったそうです。
お母さんはドラマ「ゲゲゲの女房」を見て、漫画を描くのは大変な仕事なのだと認めてくださったそうです。
主人公を追い込む設定が好きなのですか?と突っ込む浦沢さんに、問題に直面している大人を描くのが面白いと答えていました。
漫画が好きなのに親から描くのを禁止され、葛藤していたというご自身と、漫画の中で葛藤するキャラクターを重ねることで救われた経験から、本格的にプロを目指し始めたそうです。
手塚治虫さんや横山光輝さんの漫画を読まれていたそうですが、読んだ後、記憶の中の1コマから妄想が広がり、実際は描かれていないセリフがたくさん浮かぶのだそうです。
そうしたものを読者に伝えたい、という思いから漫画家になろうと決心されたとか。
漫画家としてデビューされて46年も描いていらっしゃるのに、「やめろと言われてもやめられない」と言う萩尾望都さん。
浦沢直樹さんは「楽しそうに描いている」と言っていましたが、本当に、1場面1場面心を込めて描いていらっしゃいました。
描いている方もキュンキュンして描いているので、読む方もキュンキュンしてくれたら嬉しい、とおっしゃってました。
「目の下のクマ描くの楽しいですよねー」とか、「ペンの持ち方が違う!」など、描く人同士の会話が興味深かったです!
萩尾望都さんの回、再放送は3月6日(日)深夜25時10分です。
オープニング・エンディングのテーマソングは「漫勉」。
浦沢直樹さんが作詞作曲されています。
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注目の技
下書きの完成度の高さ
下書き段階の鉛筆画が、完成の絵とほぼ同じクオリティで描きあがっていました。
ペン入れはなぞり書きと細かなニュアンスを出す線が追加される程度のようです。
漫画家さんによっては下書きをほとんどしないで、ほぼ一発描きする方もいますが、大変時間のかかる作業をされています。
ペン先を支えて描く
ペン軸ではなくペン先に人差し指を当てて描く萩尾望都さんに対し、浦沢さんは「彫刻刀で彫っているよう」とコメントしていました。
スーッと線を引くというのではなく、カリカリと細かく削るような描き込みをされています。
使用されているペン先は日光のGペンだそうです。
トレペ重ね
萩尾望都さんは原稿を全て手描きで描かれており、2人以上の人物が組み合うシーンではトレーシングペーパーを使って位置合わせをされています。
例として2人の人物が登場し、1人が他方の腕を掴むシーンが登場しました。
先に原稿に1人を描いておき、2人目をトレーシングペーパーに描きます。
位置を動かして距離感を決め、仕上げに進みます。
腕を掴んでいる接触部分についても同様で、部分については別のトレーシングペーパーを使用されていました。
手や目へのこだわり
浦沢さんの言葉で、「演技をさせている」と表現されていましたが、手の指の角度や力の入れ加減の表現に大変こだわります。
相手の腕をつかむ一箇所に2時間もの時間をかけて修正に修正を繰り返されます。
目もまた、キャラクターの感情を表現する重要な部分として、細かい描き込みを入れています。
見れば見るほど「職人」だなと感じる萩尾望都さんのお仕事風景でした。
萩尾望都さんの代表作
幼少期から油絵を学んでいたという萩尾望都さん。
美しい絵と詩的な言葉で独特の幻想的な世界を描かれています。
代表作とあらすじをご紹介します。
ポーの一族(1972年~)
不老不死の「ポーの一族」に加えられた少年エドガーを中心に、長い時間の中で出会った人間やポー一族に起きた出来事などが綴られる。
子どものままで時を止めたエドガー、アラン、メリーベルの哀しい物語。
雑誌掲載当時、読み切りや短編だったものが編集に認められ、後に長編作品としても描かれた。
■「ポーの一族」を原案としたドラマ「ストレンジャー」の情報はこちら!
11人いる!(1975年~)
宇宙航行が可能となった未来が舞台。
主人公のタダは宇宙大学に入学するための実技試験を受けるが、10人1組のはずのチームに11人のメンバーがいた。
宮沢賢治の「座敷わらしのはなし」に着想のヒントを得たといい、「どの子が余分な1人なのかわからない」というミステリ要素を含んだSF作品。
マージナル(1985年~)
人間が生殖能力を失った未来世界が舞台。
唯一の女性を中心としたミツバチ型の社会を築く中、その女性「マザ」が暗殺されてしまう。
現在連載中の歴史もの。
今回の放送ではこの王妃マルゴの原稿制作風景を見せていただきました。
16世紀のフランス宮廷が舞台。
主人公のマルゴことマルグリット・ド・ヴァロワの恋とフランスの内乱など歴史的背景を描いた作品。
20歳で漫画家デビューなさり、46年の漫画人生を歩んでこられた萩尾望都さん。
上記の他にも数々の名作があります。
次回放送の予習!
次回3月10日(木)は若者に絶大な人気を誇る花沢健吾さん。
「アイ・アム・ア・ヒーロー」は今年実写映画化もされます。
ゾンビが登場する怖い物語ですが、制作現場はどんな感じなのでしょう??
気になります!
漫勉シーズン2に登場した漫画家さんはこちら
- 萩尾望都さん ファン垂涎のペン先に注目! ←イマココ!
- 花沢健吾さん 食人鬼がリアルすぎる!
- 五十嵐大介さん 普通のボールペンで圧倒的画力!
- 古屋兎丸さん 様々な道具と手法が面白い!
最後まで読んでいただいてありがとうございました!