物語を追いかけて

映画、ドラマ、小説のストーリー、感想、小ネタを紹介します。

*

宮部みゆき原作、映画「ソロモンの偽証」前編・後編、結末までのネタバレと感想

      2016/09/09

ミステリー、ファンタジー、捕物帳、ホラーと多岐に渡る創作活動をされている宮部みゆきさんの小説を原作とした映画「ソロモンの偽証」。
一人の男子中学生の死をきっかけに、真実をうやむやにする大人たちに疑問を抱き、傷ついても真実を知ろうと奮闘する子供たちの半年間を描いた物語です。

映画データ

ソロモンの偽証(前・後編)

出典:Amazon.co.jp

タイトル
ソロモンの偽証 前編・事件/後編・裁判
監督
成島出
脚本
真辺克彦
出演
藤野涼子=藤野涼子
柏木卓也=望月歩
野田健一=前田航基
大出俊次=清水尋也
三宅樹理=石井杏奈
浅井松子=富田望生
井上康夫=西村成忠

神原和彦=板垣瑞生

津崎正男=小日向文世
森内恵美子=黒木華
北尾教諭=松重豊
佐々木礼子=田畑智子

藤野剛=佐々木蔵之介
大出勝=高川裕也
三宅未来=永作博美

垣内美奈絵=市川実和子
小林修造=津川雅彦

前編あらすじ

台東区城東第三中学校、通称三中。
1990年12月25日、クリスマスの朝。

飼育小屋の掃除をするため、早朝に登校した2年A組の藤野涼子と野田健一は、雪の下に埋もれたクラスメートの柏木卓也の死体を見つける。

柏木は遺書を遺していなかったが、警察は自殺と見ていた。

しかし年明け、校長と、刑事の父をもつ涼子のもとへ匿名の告発状が届く。
告発状には、2-Bの生徒・大出俊次が柏木卓也を殺したと書かれていた。

ソロモンの偽証

出典:NipponTelevision

学校と警察は生徒の中に書いた人物がいると見て、告発状の存在を外部には出さず、書いた生徒を特定しようとする。

その頃、2-Aのクラス担任である森内に宛てて送られた告発状が、何者かの手で盗まれ、マスコミへ送られる。

警察の佐々木は2-Aの三宅樹里という女生徒が告発状を書き、友人の浅井松子とともに投函したと推測するが、校長の津崎は生徒へのこれ以上の聞き取りを中止させる。

マスコミは告発状の内容を公表、大出に殺人の疑いがかかり、騒ぎが大きくなる中、学校は保護者会を開く。

佐々木は「告発状の内容には無理がある」「告発状を書いた人物は現場を見ていない」として、柏木の死は自殺であると断定した。

この話を聞いた浅井松子は三宅樹里宅へ行くと出ていくが、事故に遭い亡くなる。

責任を感じた津崎は退職し、真相はうやむや、大出は殺人の疑いをかけられたまま、やがて事件は触れられなくなり、2年A組の生徒たちも進級する。

涼子は、卓也の小学校時代の友人である神原と出会い、一連の出来事の真相を探るため、学校裁判を開くことを思いつく。

スポンサーリンク

後編あらすじ

涼子はもとクラスメイトからメンバーを募り、裁判員裁判の形式で学校裁判を行う準備を進める。

涼子たちは、警察が保管する事件当時の資料、卓也の当時の通話記録などを借り受け、事件当夜の状況を丁寧に追うことで新たな証人も発見する。

当時の状況を追っていく中で、涼子は大出側の弁護人である神原の言動に疑いを持ち始める。
神原は卓也の死をニュースで知ったと言ったが、本当はもっと早く知っていたのではないか。

ソロモンの偽証

出典:NipponTelevision

夏休み中の8月15日、学校裁判が開廷する。
教師、生徒、外部の証人の証言と、集めてきた証拠を提示し、傍聴に集まった生徒・父兄たちの前で次第に真相が明らかになっていく。

涼子たちは、当時起きた出来事だけでなく、担任教師であった森内の心情や告発状の行方、校長であった津崎への感謝など、その時明らかにできなかったことを全て紐解いていく。

三宅樹里は証人席で嘘をついたが、神原が大出のこれまでの罪を告発し、告発状が書かれた背景を突きつけたことで、ようやく真相を告白する。

ネタバレ

学校裁判の最終日。

大出の無実は証明されたが、涼子は卓也の死の真相について重要な証人がいると言う。

呼び出されたのは昔からこの町で電気屋を営む小林という老人だった。

小林は事件当夜、店舗前の公衆電話から卓也へ電話をかけた人物を知っており、それは神原だったと証言した。

証人席へ呼び出された神原はその日、卓也から「ゲーム」を持ちかけられた。
神原自身の両親との思い出の場所を巡り、チェックポイントから卓也へ電話をかけるというものだった。

ゲームをやらなければ死ぬという卓也、神原は言われるままにチェックポイントを回る。

ソロモンの偽証

出典:NipponTelevision

両親を思い出すことで絶望して共に死んでくれると思っていた卓也の思惑は外れ、屋上にやってきた神原は「それでも僕は生きる」と言った。

神原の心の傷を容赦なく抉る卓也に、「友達だと思っていたけど違ってたんだね」と言い残し屋上を去ろうとする神原に向かって「本当に死ぬ」と言う卓也。

神原は「勝手に死ねばいい」と屋上を去った。

助けが必要な友達を置き去りにした自分を罰してくれと言う神原に、涼子は「誰も神原くんを罰することはできない」と言う。

判事の井上は、大出の無罪を言い渡したのみで学校裁判を閉廷した。

柏木卓也の闇

自殺した柏木卓也がひでぇ奴だったという話なんですが。

涼子は樹里と松子が大出たちにひどい暴力を振るわれているところを目撃しながら、怖くて動けずにいたところを卓也に責められます。
卓也は涼子を「口先だけの偽善者、お前みたいなのが一番たちが悪い」と罵ります。

神原は母を殴り殺した父が留置場で自殺しており、その傷を卓也に抉られた挙句、それでも尚幸せを感じるのはおかしいと責められます。

涼子とともに卓也の死体を発見した野田は、生前の卓也から、生まれ変わるならウサギがいいと話しかけられ、嘘ばかりつく人間に生まれ変わりたいのか分からないなどと言われています。

担任だった森内は真摯に卓也の話を聞こうと努めていたが、人の心の底を覗くような卓也の言動に疲れ果て、次第に距離をおくようになっていました。

被害者かと思っていた卓也が実はある場面では人を傷つけまくっていたという結末…。

複雑な気持ちにはなりましたが、この映画では何を知ることになろうとも真実を突き止めようと決意した生徒たちの勇気の物語だったと思います。


最後まで読んでいただいてありがとうございました!

スポンサーリンク

 - ◆映画◆, , , , , ,