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怪盗山猫原作・1作目のあらすじと結末ネタバレ・感想!人物相関図も!

      2016/09/09

2016年1月スタートドラマ「怪盗山猫」の原作「怪盗探偵山猫」を読んでみました。
登場人物や相関関係が若干違うようです。
あらすじと感想、登場人物の相関図をチェックしてみました!
※原作内容のネタバレを含みます。ご注意下さい!

怪盗探偵山猫・シリーズ作品

神永学(かみなが まなぶ)さんによって生み出された怪盗探偵山猫シリーズは現在3作目まで出版されています。
出版年順に並べてみました。

怪盗探偵山猫(長編)
冒頭の画像が初作の怪盗探偵山猫(文庫版)表紙です。
怪盗山猫が初登場する作品です。
飄々として掴みどころのない不思議な人物・山猫と、生真面目な雑誌記者・勝村の出会いが描かれています。

・怪盗探偵山猫 虚像のウロボロス(長編)

怪盗探偵山猫虚像のウロボロス

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二作目の長編です。
要領も運動神経もよくない新聞記者・勝村が事件に巻き込まれます。
前作では事件が終われば関係も終わり、と言っておきながら勝村を助けるような行動をとった山猫。
謎の集団を相手にまたまた意外な行動を見せてくれます。

怪盗探偵山猫 鼠たちの宴(短編集)

怪盗探偵山猫鼠たちの宴

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今夏、文庫化されたばかりの短編集。
この短編集では長編でのメインキャストだけでなく、様々な人物が山猫と関わりを持ちます。
毎度、人を食う態度の山猫がそれぞれの場面でどんな対応をしていくのか興味がわきます。

一作目のあらすじと感想

鮮やかな手口で窃盗を行う神出鬼没の怪盗・山猫は、他の証拠を一切残さないのに、現場に必ず「山猫」の署名入りの貼り紙をするのが常でした。
「暴行はしない」が暗黙のルールである窃盗の世界ですが、ある時「山猫」の名前が残された現場で、会社社長が殺害されます。

山猫を取材することになった雑誌記者である勝村は、かけつけた事件現場で、殺害された被害者が尊敬する先輩・今井であることを知りショックを受けます。
かつて今井とよく行った居酒屋で一人寂しく盃を傾けていると、事件現場で話を聞いた記者・山根が同席します。

今井を知っていたと話す山根と共に、慣れない深酒をして酔いつぶれた勝村でしたが、二日酔いの朝、今井が発行していた雑誌の最終号を受け取り、今井の仇を打つ覚悟をします。
その後、取材をしたり、事件現場へ確認に行ったりしている中、謎の女性から電話がかかります。
今井から遺品を預かっていると言われ、勝村は見知らぬ女性に会いに行きます。
遺品である女性物のネックレスを受け取り、それが今井の死の真相を教えてくれると言われますが、勝村には見当がつきません。

遺品を受け取って帰宅途中に、勝村は暴力団と思われる男性に襲われます。
山根が通りかかり助けてくれますが、逃げ延びた隠れ家で、勝村は山根が実は山猫だと知らされます。

山猫が今井を殺害した犯人だと思っていた勝村は、初め山猫を信用しません。
しかし山猫から、今井の死の真相を解明するまで追われ続けると言われ、山猫自身もまた、自分がやってもいない殺人の罪を着せられそうになっていると知って、少しずつ心を開きます。

一方、勝村の先輩である霧島は山猫の事件を捜査する刑事ですが、本庁から来た山猫の担当刑事・関本と折り合いが悪く苦戦中です。
大学の後輩である勝村と連絡をとりつつ真相に近づいていく霧島でしたが、捜査本部は勝村を襲った暴力団のうちの一人を山猫と断定し、射殺します。
腑に落ちないまま現場で勝村から電話を受けた霧島は、警察内部に麻薬に絡んだ真犯人がいることを聞き、同僚を捕縛します。

一段落かとおもいきや、尊敬していた上司が黒幕で霧島も勝村もピンチに陥る羽目に。
勝村は山猫から「お守りだから」ともらったライターが通信機であることを知り、山猫の指示に従って行動します。
絶体絶命のピンチに割り込んだのは、霧島と反目し合っていた関本警部補でした。

山猫が自分の逮捕と引き換えに、勝村と霧島を助けるよう”取引”をしたと関本から聞かされ、動揺する勝村。
しかし、山猫が捕まっているはずのパトカーの中には身ぐるみ剥がされた警察官が眠っていました。

最後の悪あがきとばかり霧島を撃とうとした黒幕・森田の弾丸を、得意のダーツで阻止して人混みの中に消えていく山猫、その姿を見送る勝村でした。

ハードボイルドな刑事物、本格推理物も面白いですが、これは本物のエンターテインメント小説だと思いました!
山猫の魅力的なキャラクター、勝村の真摯で人間味のある姿、読み進むうちにどんどん惹きこまれていきます。
今作には、勝村が暴力団くずれの犯人に傷めつけられるシーンがありますが、勝村本人が想像するほど酷いことにはなりません。
暴力苦手な方でも大丈夫ですよ!

主人公たちが移動する場面の描写では、駅名や路地や商店街、喫茶店などが出て来ます。
その駅名は、関西在住の私には馴染みのないものなのですが、もし地元に住んでいたら
「モデルになったのはこの喫茶店かな」
など、足跡を辿る楽しみもありそうです。

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登場人物相関図とネタバレ

ここで改めて、原作の人物相関図を見てみましょう。
※ドラマ版の人物相関図はこちらの記事で
怪盗山猫相関図
原作とドラマではっきりと違うのは、勝村と霧島の関係です。
恋愛寄りの雰囲気を醸しているところは同じですが、原作では勝村が後輩、霧島が先輩となっていて、ドラマとは逆です。
作中の勝村は霧島に憧れを抱いていて、霧島は勝村のことを安心できて気持ちを許せる後輩と感じています。

宝生里佳子という謎の人物については、初作ではドライビングテクニックを披露するシーンはありませんが、彫金などアクセサリーを作る技術をもっていて、作中で山猫の依頼により手錠を「作って」います。
他に、盗聴器や暗視スコープなど、山猫の「仕事」に必要な物を調達しているのも彼女だと思われます。
しっとりとした大人の女性というよりは、ヤキモチ焼きでやや粗野な女性っぽい女性として描かれています。

ドラマの相関図を見ると、原作には登場しないキャラクターもいました。
少なくとも一作目の段階では、「天才ハッカー少女」と「カリスマニュースキャスター」に当たる人物はいません。
2人がどのような立ち位置で登場するのか気になりますね。

関本について原作では、本庁の警部補という肩書になっていました。
山猫が東京・神奈川・埼玉・千葉と広域に活動しているため、1つ1つの事件について所轄は決まっているものの、広域に捜査するために本庁の担当者が出向いてきている、ということでした。

霧島は彼女が小学生の頃、刑事だった父が殉職したという過去があります。
父の葬儀のとき、その遺体に向かって「他人のために死ぬなんて、あんたはバカだ」と呟きながら泣いていた刑事がいたことを記憶していますが、その刑事が関本であることに気付くのは終盤になってからでした。

原作で黒幕となるのが、霧島の上司である北本署・刑事課長の森田なのですが、主要人物相関図内には配役の記載がありません。
一見、叩き上げで部下から信頼の厚い上司でありながら、裏で麻薬の密売に関わり暴力団員とも共謀するという森田の役を、どんな俳優さんが演じるのでしょう。

また、物語冒頭で殺害される今井についても明記されていません。
一作目の物語を下敷きに構成するなら、抜きにはできない人物です。
こちらも気になります。

文章で読んでも、軽やかで掴みどころのない山猫や周囲の人物がとても魅力的な本作ですが、俳優さんがそれぞれどんなふうに演じられるのか、脚本が原作とどのように変わっていくのか、注目したいところです!

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