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直木賞2015下半期の候補作、あらすじは?第154回の受賞作を予想!

      2016/09/09

直木賞2015年下半期の候補作が発表されました。
受賞後も映像化されるなどして、なにかと話題になる直木賞作品です。
今回はどんな作品が候補に上がっているのか、書店で確認してみました。

2016年1月19日 第154回直木賞受賞作が決定!
『つまをめとらば』(青山文平さん)

 

『つまをめとらば』文藝春秋

青山文平(あおやま ぶんぺい) 1948年生 神奈川県出身
主に時代小説を書かれている作家さんで、これまでに『鬼はもとより』で直木賞候補になっています。

今作のあらすじ
戦国の世から太平の江戸へ時代が移り、剣の技をもって生きていた武士たちは己の生き様を変えざる得なくなりました。
そんな男と、いつの世も変わらず命を育み家を守るいとなみを続ける女の物語です。
時代小説は読み手側も得手不得手が分かれるところかと思いますが、さらりと読ませる書き手さんです。

 

『ヨイ豊』講談社

梶よう子(かじ ようこ) 1961年生 東京都出身
時代小説作家さんで、これまでにデビュー作『一朝の夢』で松本清張賞を受賞されています。

今作のあらすじ
江戸の時代、有名な絵師であった歌川家の三代目・豊国が亡くなった場面から物語は始まります。弟子である清太郎と八十八を中心に浮世絵の行く末と、時代の移り変わる背景とが描かれます。
粋な江戸言葉のセリフや語りはテンポがよく滑らかです。
人物の描き分けとセリフ回しが上手いと感じました。
時代小説慣れしていない人でも読みやすい文章だと思います。

 

『戦場のコックたち』日本創元社

深緑野分(ふかみどり のわき) 1983年生 神奈川県出身
ミステリ中心に書かれている作家さんで、これまでに『オーブランの少女』で創元社ミステリーズ!新人賞で佳作を受賞されています。

今作のあらすじ
時代は第二次世界大戦中。主人公のティムは新兵で隊の食事を担当する「特殊技能兵」です。
戦場が舞台=戦争物、と思ったら、意外にもミステリーでした。
物語はティムの視点で語りながら、プロローグ、エピローグと他5章で描かれます。
戦局を背景に、章ごとに色々な謎が生まれ、それを解き明かしていきます。
ティム以外にも主要な何人かのキャラクターが登場しますが、戦場なのに会話は軽やかです。
むしろ戦場だからこそ、仲間同士の会話は親しみを込めた軽いものなのかも…?
作者初の長編です。

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『羊と鋼の森』文藝春秋

宮下奈都(みやした なつ) 1967年生 福井県出身
これまでの作品では、『静かな雨』が文學界新人賞で佳作を受賞『誰かが足りない』で本屋大賞にノミネートされています。

今作のあらすじ
主人公の青年がピアノ調律師の道を見出し、成長していく様子を追いかけた物語です。
短い文を重ねたり、名詞を重ねたりする文体が、詩のようなリズム感を出しています。
ピアノがテーマということもあってか、軽やかな擬音も度々使われています。
静かなひたひたとした空気感で進む物語ですが、細やかで温かい感性が感じられる作品です。
ピアノの内側

 

『孤狼の血』角川書店

柚月裕子(ゆづき ゆうこ) 1968年生 岩手県出身
本格ミステリを書く作家さんで、これまでに『臨床真理』でこのミステリーがすごい!大賞を、『検事の本懐』で大藪春彦賞を受賞されています。

今作のあらすじ
時代は昭和63年、広島を舞台に暴力団を絡めた事件を描くハードボイルド・ミステリーです。
古い刑事物ドラマなどに時々出てくる、暴力団と繋がってる疑惑のある古株刑事と、若手刑事が組んで捜査に取り組むという構成ですが、この古株刑事が違法行為をものともしないトンデモ刑事です。
会話文以外は無駄のないキレの良い文章だと感じましたが、それだけに広島弁の会話が濃い印象をもたらします。
第三者視点で冷静に語られる骨太な刑事物、美しい女性作家の手とは思えないハードボイルドな物語に引きこまれてほしい、と思います

直木賞は後に映像化するなどして息長く話題になる作品も多い賞です。
個人的にドラマか映画になってほしいのは、柚月裕子さんの『狐狼の血』ですが、候補作は全て味わい深く惹きこまれる作品ばかりです。
どの作品が受賞するのか?

気になる選考会は2016年1月19日に開かれる予定です。

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